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第10話:「迷ったとき、支えてくれた一行」
編集者という仕事は、決断の連続です。
この言葉を入れるか、削るか。
この章を残すか、構成を変えるか。
その選択が、読者の心に届くかどうかを左右するからこそ、迷いは尽きません。
あるとき、どうしても企画がまとまらず、何度も会議で却下されていました。
「このテーマは、今じゃないかもしれない」
「読者に響くかどうか、弱いかも」
そんな言葉が続く中で、心が折れそうになっていた私に、先輩がそっとメモを渡してくれました。
そこには、こう書かれていました。
>「誰かの心に届くなら、それは“今”じゃなくても、きっと意味がある。」
その一行が、私の背中を押してくれました。
企画は少し形を変えて、数ヶ月後に通り、無事に本になりました。
そして、読者から「この本に救われました」という声が届いたとき、
**あの一行が、私の中でずっと灯り続けていたことに気づいたのです。**
迷ったとき、言葉は道しるべになる。
編集者もまた、言葉に支えられて生きているのだと思います。
※この話は、編集者の方からお寄せいただいたお話を元にしたフィクションです。